PROGRESSIVE INDIAN FOOD by Gaggan Anand 

インドでは食べ物は宗教と言われている。食は土地に深く根ざす。土地が違えば食べ物も違う。
食べ物をめぐる死も。イスラム教では豚を、ヒンドゥー教では牛を食べないせいで暴動まで起きる。
牛肉を禁止させられたら反対運動が起こる。一方で反対に賛成する人々もいる。インドには奥深い食文化があるのだ。
インドには奥深い食文化があるのに、世界で正当な評価を得られていなかった。GAGGANが出来るまでは。
それまで家庭料理として世界中に浸透していて高級料理には成りえないと言われていたインド料理を、伝統的な屋台料理をベースに全く新しい料理に作り替えた男、Gaggan Anand。

例えばインドカレーをナンに付けると最高に美味しいのは誰もが知る事実。なぜなら浸透しているから。その認識を変えるっていうのは凄く難しいことだと思うし、そこに挑戦し続けている唯一無二の料理人。
例えば日本に伝統的な割烹料理という物がありますが、高級な割烹料理屋に行き、ナイフとフォークを用意され、和食の味付けと食材でフレンチが出てきたら怒り出す人や拒否反応を示す方も多いと思います。そんなお店今までありませんでしたから。でもそんなイメージです、彼の料理は。

インド料理が世界の高級料理になれていないのは、きっとGAGGAN以前のインド料理シェフが正しい高級料理を作ってこなかったからだと思う。フレンチのシェフなんかとは違って。

沢山の批判を物ともせずに、お客の望む物ではなく自分の作りたい料理だけを作り続けた彼のレストランは、オープン当初の借金まみれの赤字経営から徐々に話題を呼びお客が増え続け、海外の批評家の目にも留まるようになる。そしてレストランのランキングにも選出されるように。
そのランキングでも年々、順位を上げ最新のランキングでは何と日本が誇る龍吟ナリサワを抜きアジアのベストレストラン第一位に。世界のベストレストラン50では第10位にまで上り詰めています。
(ちなみに最新ランキングではついにモデナのマッシモの店が一位になりました。生きてるうちに行きたい・・・。)

彼のレストランで出されるコース料理は23品。そのうちカレーはたったの一品しかない。
さらに今年からは、大胆にもインド料理の看板メニューであるナンとカレーをなくしたそうです。
(お客様がインド料理店なんだから、心理的にカレーが食べたいと思ってるのを充分に知っていながら、、、)
でも、それもそのはず、インドには各地合わせて200種類ものカレー以外の郷土料理があるそうです。
そもそも、カレーってイギリス人が名付けた食べ物ですし。もっと言うとインド料理屋で必ず出てくるチャイはポルトガルの飲み物ですし。
こうなってしまった理由は、やはり、既存のインド料理専門店の責任も大きいのかな。
インド料理店を営む方々は、カレー以外のインド料理を、インド以外の国でも、、、もちろん日本人の僕らにももっと作って欲しいし食べてみたいと心からそう思う。
やはり商売、お客様のニーズよりもまずは自分が何がしたいのか。自分につてこい、くらいの気迫と熱意が必要でしょう。新しいことをするならば。
少なくとも僕はオープン以来、ずっとその考えて点と線を運営しています。




GAGGAN 誌上コース料理






CHARCOAL -炭-







BLACK CARROT ICE CREAM CONE -黒ニンジンのアイスクリームコーン-







BIRD’S NEST -鳥の巣-







INDIAN FOIL GRAS -インドのフォアグラ- (羊の脳みそを使ったインド料理の珍味)







ONION PAKODA -オニオン パコダ-







SAMURAI COCKTAILS -サムライカクテル-








SNOWBALL DESTRUCTION OF MANGO -マンゴー入り雪玉の破壊-









COCONUT LASSI -ココナッツラッシー-







タイトル不明(真空パックになっている一口大の袋ごと食べられて、噛んだ瞬間に口の中で野菜とスパイスが爆発して混じり合う斬新な料理)








PIG AND PICKLE -豚肉とピクルス‐









TOMATO MATCHA -トマト抹茶-









WHO KILL THE GOAT? -誰が山羊を殺した?-(レッドツェッペリンからインスパイされて作られた一皿)








INDIAN LEMONEDE -インドのレモネード-








YOGURT EXPLOSION -ヨーグルト爆弾- (口の中に入れた瞬間に爆破して液状になるヨーグルト。)









I WANT MY CURRY!!! -カレー望む!!!-
(2015年までは〆で提供されていたカレー。現在は提供されていない)




Gaggan Anand


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