映画とファッションの関係#10-ALL ABOUT MY MOTHER-

オール・アバウト・マイ・マザー(1999年)



ストーリーは最愛の息子を事故で亡くしてしまった主人公マヌエラが、別れた夫に息子の死を告げるためバルセロナへ。妊娠中のシスター・ロサと同居を始めるが、彼女は出産後にエイズで死んでしまう・・・。今までのペドロ作品にはない、女性の強さをテーマとした作品。

ペドロ・アルモドバルの作品はどれも大好きだ。特にゲイファッション、フェティッシュファッションを知るには良い監督だと思うが、本作では母親の強さを表す「レッド」が非常に効果的に使われています。
ゴダールなどの映画でも赤は多様されていますが、同じ赤でも全く違うイメージ。
ペドロ・アルモドバルの感性による、鮮やかで強烈な「レッド」。









この作品で特に印象的なのは、マヌエラとエステバンがウマ・ロッホにサインをもらおうと楽屋裏で待つシーンに登場する、彼女の赤いコートと原色のパラソル。その他のシーンも全て絵画のような独特の色使い。インテリアの色使いもカッコいいんです。

例えば「ミラノ・愛に生きる」の衣装もそうですけど、単色使いのシンプルなデザインの洋服であっても女性らしいフォルムを選ぶことで、非常に強さと女性らしさを表現できます。
この映画を見たのはもう20年近く前になるけれど、しばらくこの色使いに影響されまくってスペインの本ばかり探して見ていましたね。とても行きたくなります。
あとはゴダールとかの映画の影響もあるけれど、僕は赤が好き。今の点と線の店舗も、実は赤を効果的に使ってインテリアのコーディネートを作っています。



























































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