映画とファッションの関係 #8-はなればなれに-

『 はなればなれに』(1964年)

アンナ・カリーナ主演、初期のゴダール作品の名作。
ゴダールの作品ってどれもファッションが素敵なんですけど、衣装にお金をかけないのが有名なんです。本作品でもアンナ・カリーナがアクリル製のニットを着こなしているんですけど、逆にこの着こなし方が本当に可愛いので必見。ヘアスタイルも必見で当時としては非常に斬新だった極端に短いシースルーバングに、ゆるく巻かれたセミロングのヘアスタイルが風に揺れて美しい。

数多くある印象的なシーンの中でも特に、3人がカフェでダンスを踊るシーンと、実際のルーブル美術館でゲリラ撮影された3人の全力疾走シーンは現在も語り継がれている名シーン。
ちなみにベルナルド・ベルトルッチ監督『ドリーマーズ』(2003年)、ロジャー・ミッシェル監督『ウィークエンドはパリで』(2013年)でも、同シーンへのオマージュが捧げられている。 また、本作の大ファンである映画監督のクエンティン・タランティーノが、自らの製作会社の名前に仏題の「Bande à part」と付けけていたり、スコット・スタンバーグが手掛けていたアメリカのファッションブランド、BAND OF OUTSIDERSも本作の英題から名付けられたもので、各界に影響力の高いエポックメイキングな作品でもあります。




タイトルシーン。








































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